アイヌ・アート・プロジェクト


Koji Yuki


結城幸司氏が中心の札幌に住む若いアイヌアーチスト集団。

アイヌの交易船イタオマチ
の復元を機会に2000年に結成された。
2001年にはカナダでの先住民カヌー大会に4人が参加し
現地で巨大な交易船を完成させた。
イタオマチ
でアラスカ、またはアムール川に行くことが目標。

現在は5家族で共同して木彫りや織布などの作業を行うかたわら
歌や踊りの伝承にも取り組んでいる。



イタオマチプを囲み、アラスカ渡航の構想を練る結城幸司氏(右)ら
アイヌ・アート・プロジェクトのメンバー



エムシリセ(剣の舞)を踊っているとき、
子供たちの目はユーカラの勇者のように強く輝いている。

母親の作ったキモノを着てウポポの中に入ってくる子供たちは
とても自由に文化の中で遊んでいる。

そこにはこむずかしい理屈も差別感もない。

おじさんやおばさん、親たちが一生懸命踊っている。
ぐらついた心にきざんだおじさんたちのリムセは
とても強くカッコいい。

そして子供たちもあこがれて、リムセに入ってくる。


言葉でユーカラを語ることのできない僕らは
この何分間かの踊りでそれを伝え、そして子供たちはそれを選ぶ。


いずれこの子たちも、ゆれる青春の中に迷走するかもしれない。
わずかな時間でしかこの輝きはないのかもしれない。

けれど確実に心に残り、そしてやがて自分で何かを選ぶとき
そこにアイヌ文化は生きている。


アイヌアートのアートとは、自己表現であり自分で考える、
思う、という意味であります。

もちろん、僕らの先祖が残してくれたこの豊かなデザイン学を
大切につなげたいという思いもあります。


差別や悲しみと共に生きてはいけない。

この素晴らしいアイヌ文化とともに
豊かで美しい次世代のために頑張る
と、いう意味で「プロジェクト」と名付けました。


自然体で豊かな意識のもとで
コタンのようにお互いを見つめ合う
育て合うグループでありたい、と考えています。




               結城幸司(アイヌ・アート・プロジェクト代表)